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2010年3月

2010年3月31日 (水)

ひとりサイン会

10月2日午後6時すぎ。練習とリハーサルを終えたスケーターの皆さんがバスに乗り込み、
宿泊先のホテルへと帰る中、ジェフがプレスルームに立ち寄ってくれました。

待機していたスタッフと挨拶をかわし、本の感想をいただいたりも。
chapter TWO』でのジェフのお気に入りカットは、
皮ジャン姿で赤い壁をバックに撮影したカット=ポップでいい!
ダークなテイストでヨガっぽく撮影したカット=たくましいイメージがいい! とのことでした。

挨拶を終え、ずらりと並んだ190冊の本を前に向き合い、いざサイン入れがスタート。
さすがは人気スケーターだけあって、サインも手馴れています。

ファンのみなさんの本音としては、ひとり一冊ずつ、サインを書き入れてもらいたかっただろうなと思うと同時に、
プレスルームで黙々とサインを書き続けるという孤独な作業になってしまったご本人にも申し訳なさでいっぱい。
サイン会はできなかったけれど、間接的なサイン会ならばアリかも? ということで、
半ばというかほぼ“やらせ”ではありますが、「ひとりでサイン会をしている様子」をムービーで撮影させていただきました。

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冊のサインを書き入れ、スタッフは拍手喝采。そしてジェフはガッツポーズ。お疲れのところ、ありがとうございました。
明日の競技会とアイスショー、ナイスパフォーマンスを期待しています!

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搬入&スタンバイ

木下工務店カップ フィギュアスケート Japan Open 2009 3地域対抗戦』と
かぶちゃん農園 presents カーニバル・オン・アイス 2009』の開催前日。
会場のさいたまスーパーアリーナにお邪魔して、『chapter TWO』の搬入作業を行いました。
リンクを覗き見してみると、スケーターの皆さんは公式練習の真っ最中。

スタッフの方から「本人が、休憩時間にサインを書きにいくと言っています」との連絡をいただき、

メディア関係者が作業するために用意されたプレスルームをお借りしてスタンバイしました。

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▲手に取るとずしりと感じるこだわり!? のハードカバーにつき、一冊の重さは約700グラム

普段、写真集の発売記念イベントやサイン会を数多く取り仕切っているスタッフから
「サインを書くスピードには個人差がある。手順やサポートスタッフの働きによっても変わってくる」
とのアドバイスをもらい、本人の負担を最小限にとどめるため、
本を広げる人→移動する人→マジックが見返しの紙に移らないように用紙を挟む人と、
ベルトコンベアー式のオペレーションで時間短縮をはかることにして、準備は整いました。

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▲ジェフのサインを待つ『chapter TWO

事前に「サインを書いていただけるとしたら最低100冊。欲を言えば200冊お願いします」とリクエストしており
ジェフが何冊分のサインを書いてくれるのかはわかりませんでしたが、MAX200冊でスタンバイしました。

準備が整い、スタッフもいったん休憩。客席に移動して、練習とリハーサルを見学させていただきました。
「ジェフくん、調子がいいといいねぇ」「サイン書いてくれるといいねぇ」
などと言いながら練習の模様を見学するも、素人目には調子がいいのか悪いのかは分からずじまい。

ここでスタッフの方から、「スケート靴が脱げないので移動はできないんですが、
今時間がありそうなので、数冊でもサイン書いてもらいましょうか?」との報せが。
ジェフのサインのスピードなども把握したかったため、休憩中の本人のもとへお邪魔しました

「元気だった? 本、ほんとうにありがとう!」とジェフ。こちらも写真集協力の御礼と
お詫び(作業上のミス… や締め切りがタイトだったことetc)を告げると
「いいんだよ、気にしないで!」とご本人。持ち前の朗らかさはこの日も健在でした。

その後、サインを書いてもらいつつ、タイムを計測。一筆入魂ながら、スピードはかなり速いです。

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冊分のサインを書き終え、「よしっ!」とマジックのキャップをしめる彼にはどこか達成感のようなものが感じられ、
スタッフは正直「もしかしたらこれでサイン終了なのかな?」と、一抹の不安にかられました。
無理強いはよくありませんが、確認は必要と思い、「あのね、これで終わりじゃなくてね」と告げると、
「うん、あと190冊だよね。またあとでね!」とジェフ。

本当にありがとう。
コンビニにお礼のおやつを買いに走ったのは言うまでもありません。

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2010年3月30日 (火)

ジェフにお願い

9月5日土曜日。テレビ東京において、
フィギュアシーズン開幕!「Japan Open2009」真央新プログラム初披露』がオン・エアされ、
番組内でジェフリー・バトルの出演と、『chapter TWO』のメイキング映像の紹介、
視聴者プレゼントの告知をいただきました。

フィギュアスケーターがソロ写真集を発売すること自体が珍しかったのはもちろん、
引退して一年を経過したスケーターが写真集を発売することも稀。
アマチュア時代のように、シーズンを通して競技会に出場=露出することもなく、
写真集の発売を広くお伝えするという意味で、テレビでご紹介いただけたのはとてもありがたいことでした。

あらためてテレビ東京さんに感謝申し上げます。

<長寿の里STARS on ICE JAPAN TOUR 開催目前!>

Thsoi2010_03

電波の影響は大きく、オン・エアと同時に、オンライン書店での予約申し込みが活発となり、
発売2週間前にして各店舗で予定数を終了→予約がストップするなど、スタッフが予想していた以上の展開に。
「生写真がもらえるなら、どんな絵柄なのかチェックしてから買いたい」と思っていた方の中には、
いざ予約しようと思っていたら予定数が終了していた…という方もいらっしゃったのではないでしょうか。
来日記念イベントを行わない/予約特典の生写真を手に入れられなかった人がいる。
上記2点を何らかの形でフォローせねばということで、ジェフ側にサイン本の販売と、
新たな購入者特典について相談させていただくことになりました。
購入者特典については、ポストカードを制作することに決定。サイン本については、来日した段階で決めることに。

Postcard_sample
▲急きょポストカードを制作しました

ご存知のとおり、10月の『JAPAN OPEN』は、ジェフにとって2008年3月の世界選手権以来、1年半ぶりの競技会。プロスケーターに転進したとはいえ、国際マッチに招聘されたからには、競技が最優先。
マネージャーさんとのやりとりで、ジェフのコンディションと集中の度合いを見計らって、
余力があればサインをお願いするということで事前の連絡を終えました。

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関係各所にご相談

入稿→校了作業を経て、あとは印刷・製本を待つのみ。本を作る作業は終了です。
8月下旬からはオンライン書店での先行予約もスタートし、
これからはプロモーション=本を宣伝し、売る作業がスタートします。
まずは、関係各所にリリース(作品の紹介や告知協力の依頼)を送り、販売方法を再検討。
早速ライブドアさんが取り上げてくださいました。 Livedoorニュース

また、本書の発売直後の10月3日に、『木下工務店カップ フィギュアスケート Japan Open 2009 3地域対抗戦』と
かぶちゃん農園 presents カーニバル・オン・アイス 2009』でジェフの来日が決定していたこともあり、
主催のテレビ東京さんにご相談差し上げた結果、『chapter TWO』の会場販売が決定。
また、『JAPAN OPEN』と『カーニバル・オン・アイス』の告知番組で
メイキング映像の紹介や、視聴者プレゼント、モバイルサイトでの告知にもご協力いただけることになりました。
テレビ東京さんのご協力はとても心強く、ただただ感謝の思いに尽きます。

ちなみに、来日時のプロモーション稼動についても招聘元のテレビ東京さんにご相談差し上げました。
秋の来日ではぜひ発売記念イベントをという思いがありましたが、
新型インフルエンザが10月にどれくらいの猛威をふるうのかは未知数の状態。
一日で競技会とアイスショーを行うビッグイベントには大勢のお客さんの出入りがあります。
また、世界各地からトップスケーターが一同に介することや、
オリンピックシーズンに突入するアマチュアスケーターの皆さんが出演することなどを考えても
競技会・ショーの当日はもちろん、来日中に感染の要因をつくる行いは避けたほうがいいという意見で一致しました。

ジェフサイドは、「来日スケジュールを前倒ししてもOK!」と言ってくれていましたが、今回は断念。
「残念だけど、誰かが感染して辛い、大変な思いをするよりは、来年くらいになって
“あのときの厳戒態勢はなんだったんだろう?”って笑って振り返ることができたほうがいい」
という結論にたどりつきました。

とはいえ、ファンのみなさんには申し訳ない気持ちでいっぱい。ここで新しい課題が見つかりました。

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2010年3月22日 (月)

”何か”が見える!?

前回の記事でちらっとご紹介した、付きもの一式(本表紙、表紙カバー、帯コピーなど)。
本書『chapter TWO』がお手元にある方は、表紙カバーの裏側と本表紙をチェックしてみてください。

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パッとご覧になってわかるとおり、リンク表面の写真を使用しています。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、こちらは
この「メイキング・ダイアリー」のタイトル周りでもチラリと使用している写真です。

厚みのあるハードカバーの本なので、「型崩れするからがばっと開くのはイヤ…」という方もいらっしゃるかもしれませんが
表紙を平面にしてみると、ダイアリーでは見ることのできないあるものをご覧いただけるかと思います。

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▲ヒントはこのジェフのエッジさばき。懐かしのコンパルソリーを見ているような気持ちになりますね

かつて、コンパルソリーでは、スケート靴のエッジで絵柄などを描き、出来栄えを競ったといいます。
この『chapter TWO』の本表紙を広げてみると、ジェフ作の何かが見えるかもしれません。

ちなみにこれらは撮影の合間に遊びで行っていたものなので、
“何か”の出来栄え=ジェフのコンパルソリーの腕前とはなりませんのであしからず!

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2010年3月20日 (土)

「もしも」目線でシミュレーション

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▲どの表紙がよかったですか?

7月にジェフ立会いのもと写真チェックを行ったときから、表紙に使用する写真は2パターンに絞り込まれていました。
目線ありと目線なし。どちらを採用するかで、作品のイメージはまったく異なります。

表紙は作品の顔。商品の顔。
全国の書店やオンライン書店の商品紹介でとりあげていただくにあたって
書店さんや消費者の方に印象づけるものにしたいところです。
長年のジェフファンのみなさんにドキドキしてもらえる表紙。
通りすがりのお客さんに「彼は誰?」と思ってもらえるようなアピールのある表紙はどれだろう?
そこで、ちょっとシミュレーションをしてみました。

【もしもジェフの本が写真集コーナーに陳列されたら】

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スタッフの個人的な好みでは、目線なしの横顔バージョン。
デザイナーさんご夫婦は、旦那さんが目線あり。奥さんが目線なし。
そのほかのスタッフからも「コアなファンの方は目線ありのアイドルっぽい写真は嫌うかもしれない」
「商品の顔になるんだから、アイコンタクトは絶対必要!」という意見や、
普段フィギュアスケートをまったく見ない、予備知識のない女性スタッフからは
「こんなにカッコイイんだから、目をそらしちゃもったいない!」などの意見をもらい、
社内的な総意としては、目線ありが優勢となってきました。

ジェフサイドには、PDFの状態でチェックを依頼。
目線あり/なしの写真の違いほか、使用する色やロゴなど、デザイン別にチェックしてもらった上で
最終的に「目線ありバージョン、背の色はブルーで」との返答をいただきました。

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▲先方に提出したデータ一式(1パターン分)左から扉ページ、本表紙、表紙カバー、帯コピー

校正作業はまだまだ続きますが、作品の完成形がなんとなく見えてきました。

↓メイキングDVDの盤面デザインも上がってきました。
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▲学研ボムの付録(グラビアアイドルのみなさん大集合!)を拝借して
DVDの貼り付け位置を指示したら、この日の作業は完了です

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2010年3月18日 (木)

刷り出しがやってきた!

印刷所への入稿から4日がたち、「初校」の作業がスタート。
今回ご紹介するのは、表紙や表紙カバー、帯コピーなど、本紙以外の「付き物」と呼ばれる部分の校正作業です。

表紙カバーにはPP加工(PP=印刷された紙に接着剤を塗布してフィルム/ポリプロフィレンフィルム を圧着させたもの。
フィルムを貼ることで書籍表面の劣化を防ぐことができ、光沢感がやマット感が出るため見栄えもアップします)を施しました。
使用する用紙や加工の程度別に、4パターン×2バージョン(目線あり/目線なし)計8パターンの刷り出しをお願いしました。

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▲刷り出しの一部。写真の絵柄は2パターンですが、背や文字の色、光沢感、マット感などが少しずつ異なります

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▲帯コピーのカット中。どんどん本らしくなってきました

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▲表紙候補8バージョン勢ぞろいの様子。平面でイメージしていたものとはまた違った存在感があり、
「どれも捨てがたい!」というのが正直なところ

カットした刷り出しを、本番さながらに
束見本(つかみほん…実際の仕上がりと同じ材料・ページ数で製本した白紙の見本)に纏わせてみました。

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▲表紙カバーが「マット」のもの。
最終的にこちらのパターンが採用となり、帯コピーの文句や書体などの手直しを加えました

構想段階では、もうひとまわり大きなサイズでの制作を考えていましたが、紙の値段の高騰で断念。
また、仕様をソフトカバーからハードカバーに変更したほか、
いくつかのマイナーチェンジをしたことで、第1弾でご案内した予価よりも価格が上がってしまいました。
「気軽に買える値段じゃないから、購入するのを躊躇する人もいるのではないか」と、
心苦しく感じることもありましたが、ハードカバーのずしりとした重みは格別なものがあります。

以上、作り手の自己満足満載のレポート、失礼いたしました。

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感心、のち爆笑の入稿

8月中旬、第一弾の入稿がスタート。編集スタッフ、デザイナー、
印刷所の製版技術者=プリンティング・ディレクターと、営業担当者立会いのもと行われました。
写真原稿ひとつひとつの質感やトーンなどの注意事項を照らし合わせながら作業を進めます。

とくにフィギュアスケートの競技写真は、スタッフもはじめて取り扱う素材。
ジェフの衣装の素材感やリンクの質感がつぶれてしまうことは避けたいけれど、
手を加えすぎると競技会の会場をとりまく独特の空気感が薄れてしまうので要注意…など、確認していきます。
リンクの質感は、場所によってキラキラ、ツルツルしているところ、ざくざくしているところ
エッジの跡などなど、さまざまな表情があり、これにはプリンティング・ディレクターさんも感心。
細かく注意ポイントを受け入れてくれました。


ここで印刷所の営業さんがひと言。
「制作の依頼をいただいてから、フィギュアスケートの映画に主演している俳優さんの写真集だとか、
映画のメイキング本だとか、情報が錯綜していたんですよ。それで調べてみたんですけど、彼は本物のスケーターなんですね」

これには一同大爆笑。

スタッフも印刷所の職人さんも、日ごろはエンタメ系のアイテムを取り扱うことが多く、
フィギュアスケーターの写真集を手がけるのは初めて。
慣れ親しんだ仕事の中に「初」の試みがあるのというのはめったにないことで
初心に立ち返るようなフレッシュな気持ちになれたこともまた、今作の収穫だったのかもしれません。

「仕上がりを楽しみにしていてください!」
製版担当の職人さんの言葉がとても頼もしく、うれしく響いたのは言うまでもありません。

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制作プロセス覚え書き

タイトル決定から入稿までの日々は、正直まともな記憶が残っていないくらい怒涛の作業の連続で
今となってはどのような手順で作業を進めていったのかはっきりと思い出せません。
各プロセスには、以下のようなエピソードがあったと記憶しています。

・メイキングDVD…編集作業が完了し、ラフ映像をジェフ側に提出→NG場面を指摘・削除のお願い
→削除シーンが少なかったため、当初は15分程度で見積もっていた収録時間が約25分にボリュームアップ。

・プライベート写真…ジェフからタイトル案が届いたのち、ジェフ側からプライベート写真が到着。
幼少期の写真は、デジカメ普及前ということでスキャンしてデータ化したものを送ってもらわねばならず、
先方にもお手間をかけることになってしまいました。
が、「もうちょっと頑張って集めてみるよ。作業が順調にはかどるといいね!」とのメッセージがあったため、
さらに追加で写真をもらえるのならばぎりぎりまで待って反映したい。でも、いつ届く? あとどれくらい待てる?
第二弾が間に合わない場合を想定して今ある写真を有効利用しようetc…。時間との戦いは続きます。

・オンライン書店へのプロモーション…8月に入り全国の書店にはジェフ本の発売が告知され、
オンライン書店などでは商品コードや発売日、予価等の情報がオープンになりました。
そして8月中旬からは予約受け付けがスタート。
このオンラインでの予約は、本の印刷部数を最終決定するにあたり目安にもなるもので、
出版社としても積極的にプロモーションを行う必要があります。
そこで、書店ごとに先行予約特典として限定で生写真をつけていただくことになりました。
ジェフ側にも予約してくれた人へのフリーギフトとの説明をして、どの写真を特典に使用するのかをチョイス。
また、WEBや雑誌などで写真集の発売を告知する際に使用する写真の絞込み→選定作業も同時進行しました。

Gifts

▲オンライン書店用の予約特典とプロモーションに使用する写真リストの一部

いつどのタイミングで先行予約の受付・予約特典の有無を発表するか、特典の写真の絵柄はどのようなものなのか。
告知タイミングと方法は各書店に一任したため、お店ごとにかなりのタイムラグがありました。
混乱された方もいらっしゃったかと思います。あらためてお詫び申し上げます。

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2010年3月17日 (水)

タイトル決定まで

写真の絞込みを経て全体の構成がまとまってきました。ここからはジェフサイドとも連携。
今回は一連のやりとりの中から、本書タイトル『chapter TWO』決定までのいきさつをご紹介します。

7月の撮影で、ジェフに「お互いにタイトル案を出し合いましょう」と告げた際、
「僕のお気に入りの言葉があって、それを引用するのもいいと思うんだよね」と言っていたジェフ。
そこで、写真集全体の流れを見てもらった上で、あらためてジェフからタイトル案をいただきました。
こちらから提出した案についても検討してもらいます。

ジェフからは、以下のような返答をいただきました。


Hey!

I found one of my favorite quotes from Glenn Gould and it foes like this:
“The purpose of art is not the release of a momentary ejection of adrenaline but rather the gradual,
lifelong construction of a state of wonder and serenity.”

– Glenn Gould


グレン・グールドの名言の中からお気に入りのを見つけてみたよ。こんな感じ。
「芸術の目的は、アドレナリンの瞬間的な放出ではなく驚きと平穏な心の状態を生涯かけて築いてゆくことにある」

                                                                                                                  
(グレン・グールド)


So as another option for the book title, I was thinking maybe “State of wonder and Serenity”.
This refers to my move from competition as more of a movement towards a new chapter rather than saying goodbye.
To wonder and pursue the future, and be at peace with this movement (which I believe to be).
Just a suggestion.  What do you think? But I also like Arigato as well.
If we choose Arigato I can mention the quote in the foreword perhaps…


本のタイトルとして、その他の候補として考えていたのは、「State of wonder and Serenity」。
この言葉は、競技から引退して人生の新章へと向かう僕を表していると思う。サヨナラって告げるよりも雄弁にね。
未来を(夢見て信じ)追い求め、これらをもってして心穏やかに(そうなると僕は信じているんだけどね)。
…って、これはひとつの提案にすぎないんだけれど、どう思う? 
もちろん、「アリガトウ」(←スタッフからの提案のひとつ)も気に入っているよ。
もし「アリガトウ」にするとしたら、こんな前書きを添えるのはどうだろう?

        (以下「アリガトウ」の寄稿 ※本書『chapter TWO』に原文ママで掲載しておりますのでぜひご覧ください)


上記のジェフからのメールを見た瞬間、「ファンのみなさんは喜ぶだろうなぁ」と感激したと同時に、
悩ましい思いにかられました。ジェフが敬愛してやまないピアニスト、グレン・グールドは、
カナダはトロントに生まれ育ち、独自の感性をもって唯一無二のスタイルを確立したアーティスト。
ジェフが生まれた1982年の秋に50年の生涯に幕を閉じた伝説の人物です。
グールドを敬愛してやまないジェフは、2005-2006シーズンのフリープログラムで
「トリビュート・トゥ・グレン・グールド」を発表するなど、ファンのみなさんもその縁をご存知かと思います。

グレン・グールドの言葉の引用という発想は多いにアリ。しかし、タイトルとしては長すぎてしまう。
では、「State of wonder and Serenity」だったら? 
これも和書のタイトルとしてはやや長く、日本人への耳なじみという点でもハードルが高いように感じました。
「思い切って和訳バージョンだったらどう響く?」と視点を変えてみるも、
含蓄あふれる「wonder」と「serenity」を辞書どおりに訳すのでは、その世界を伝え切ることはできないように思いました。

あれこれと頭を悩ませ、スタッフ間で検討を重ねた上で出した結論は、「もっとキャッチーに」。
ジェフの思いを尊重し、この本のあり方などすべてを踏まえた上で、『chapter TWO』の案が浮かびました。

大好きなスケートにすべてをささげ、完全燃焼したアマチュア時代を経て新しい人生をスタートさせた彼を表す言葉。
プロスケーターとしてのキャリアはもちろん、ひとりの男性として、社会人として、
これからどのようなことにもチャレンジできる/いくつものチャプターを重ねていくことが可能な
今の状態を表現した言葉=chapter TWO.
スタッフ側の意図を説明し、ジェフ側からも最終的なOKをいただきました。

以上がタイトル決定までのいきさつとなります。
本書の発売にあたり、ジェフが思っていたこととして、心の片隅にとどめていただければ幸いです。

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写真セレクト作業●その2

今作のハイライトのひとつに、「アマチュア時代の競技写真のアーカイヴ」があります。
2001
年のグランプリシリーズNHK(熊本)から
2008
年3月の世界選手権(スウェーデン・イェーテボリ)まで
約7年間のジェフのシニアスケーターとしての変遷を一気見できるよう、時系列でまとめています。
ファンの皆さんが実際に観戦したであろう日本開催の試合や、
ジェフのキャリアのハイライトとなった試合、エキシビションでのパフォーマンス。
アマチュア時代のマスターピースともいえる名プログラムや衣装をフォローしています。

本書を手に取った方それぞれの思いや記憶、愛着をもって楽しんでいただければ幸いです。


競技写真は、国内外の競技会の撮影を数多く手がけるJapan Sportsさんに提供いただきました。

ジェフの魅力であるMIFMoves in the Field)をとらえた心地よい写真はもちろん、
体全体で曲想を表現していることがうかがえるひとコマ、緊張の表情、そして、勝利の瞬間。
スポーツ写真でしか表現できないパワーや美しさを前に、感動の連続!
ここでも「あと○ページ削らないと入らない!」と、台所事情とのせめぎ合いがあり
スタッフ一同頭を悩ませることとなりましたが、ハードな中にも楽しさいっぱいの作業となりました。


Competition

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2010年3月16日 (火)

写真セレクト作業●その1

殺人的スケジュールの撮影=完了。ジェフの写真チェック=完了。
ここからは、掲載写真の絞り込みや本紙の構成、デザインなど、水面下での作業が始まります。

発売日まで2か月弱というタイミングながら、9月に大型連休を挟んでいる関係で、連休前までに製本を終えねばなりません。

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▲PCの作業画面(クリックで画像がやや拡大します)…ページに限りがあるのがつらく感じます

ジェフ側からOKをもらった写真は約360点。
その中から掲載写真をピックアップするものの、捨てがたいカットばかり。


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▲表紙のデザインを作業中の様子

「うっすらと写真にグリーンをかぶせてみたら、氷に溶け込む感じがステキだった!」(デ)
デザイナーさんの提案を受け、チェックしてみると、これがとってもステキ。


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▲写真にうっすらとグリーンをかぶせてみたところ(
日焼け肌になってしまっていますが)

「写真のテイストとしてはアリ。カッコイイけど、氷の質感は死んじゃうよね」
「本人がリンクに横たわった意味がなくなってしまうかな?」
深夜のリンクで冷たい思いをした苦労や、写真集を手に取って見てくださる方との距離感を考えると、
写真に大幅な加工を施してトーンチェンジをはかるのは、得策とはいえないかもしれません。
アートとしての見栄えを優先するか、写真そのものの本質を追求するか。悩むところです。

デザインは、ときとして終わりのない作業になります。
締め切りまで猶予がない中、大いに悩んで作り上げるのみ! スタッフの寝ずの作業は続きます。

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2010春ジェフ来日情報

4年に一度のウィンタースポーツの祭典、バンクーバー冬季オリンピックが終了しました。
2006
年のトリノオリンピックでは、見事銅メダルを獲得したジェフリー・バトル(カナダ)。
昨年10月の来日時、「バンクーバーではスポンサーリンクでショーをするよ」と語っていましたが、

プロスケーターとして迎えた今回の自国開催のオリンピックをアマチュア時代とは異なる形で満喫したかもしれません。
同時に、ジェフが引退したことをあらためて実感された方もいたのではないでしょうか。

これより、ジェフリー・バトル アーティストブック『chapter TWO』のメイキング・ダイアリーの後半をお届けします。

4月に開催される『長寿の里
STARS on ICE JAPAN TOUR 2010で2010年初の来日も決定!
ファンのみなさんにとっては、新しいシーズンのキックオフ! ですね。

●ジェフリー・バトル来日情報●


『長寿の里 STARS on ICE JAPAN TOUR 2010』 公式サイトリンク

テレビ東京にて特別番組放送! 3月23日(水)よる1054分~


<出 演 者>
カート・ブラウニング/ジェフリー・バトル/マリー・フランス・デュブレイユ&パトリス・ローゾン/荒川静香/本田武史

申雪&趙宏博[シュエ・シェン&ホンボー・ツァオ]/テッサ・バーチュー&スコット・モイヤー/浅田真央/髙橋大輔
ジョアニー・ロシェット/安藤美姫/織田信成/小塚崇彦/鈴木明子/シンシア・ファヌフ


追加出演者は決定次第、順次公式サイトにて発表いたします 
出演者は都合により一部変更となる場合がございます

【東京公演】
開催日2010年4月9日(金)・10日()・11日()  会場:東京・代々木第一体育館


  4/9(金) 開場 18:00/開演 19:00
4/10) 開場 12:00/開演 13:00 開場 17:00/開演 18:00
4/11
) 開場 12:00/開演 13:00

<チケット情報>各プレイガイドにて発売中です
:テレビ東京 事業部 03-3435-7000(平日10時~18時) チケットコール 03-3322-9966(平日10時~18時)

アリーナSS\25,000- アリーナS\23,000- SS\19,000
S
\16,000- A: \13,000- B\10,000- C\6,000-
(全席指定・税込み価格 ※4歳以上のお客様はチケットが必要となります)

4/9(金)公演のみ、枚数限定でSS席~B席を特別価格にて販売いたします。 
SS席¥19,000¥16,000 S席¥16,000¥13,000 
A席¥13,000¥10,000 B席¥10,000¥7,000(全席指定・税込) 

予定枚数に達し次第終了となります

【大阪公演】
開催日2010年4月17日()・18日(会場:大阪・大阪市中央体育館

4/17) 開場 11:00/開演 12:00  開場 16:00/開演 17:00
4/18
) 開場 11:00/開演 12:00

<チケット情報>各プレイガイドにて発売中です
:キョードーインフォメーション 06-7732-8888 10時~19時)

アリーナSS\28,000- アリーナS\23,000- スタンドS\18,000-
A: \13,000- B\10,000- C\7,000-
(全席指定・税込み価格 ※4歳以上のお客様はチケットが必要となります)

●メイキング・ダイアリー 今後の更新について●
しばらくの間、こちらの
【2010春ジェフ来日情報】をトップ記事として掲載させていただきます。
最新の記事は以下に続けて掲載して参りますので、お時間のある際にでもぜひお立ち寄りください。

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